会社を辞めてフリーランスのITエンジニアになるためには、いくつかの手続きを忘れずに行う必要があります。今回はフリーランスになるために必要なことを紹介していきます。
フリーランスになるということは「個人事業主」になるということでもあります。そして新しく事業を始める時には「開業届」を提出する必要があります。開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業届出書」といいます。ちなみにこの書類は事務所を新設する時や事業を廃止するときにも提出する必要があります。開業届を提出する場所は、納税をする地方自治体にある税務署になります。納税する地方自治体は、住んでいる市区町村でも事務所のある市区町村でも構いません。開業届はフリーランスになる人全員に提出義務があり、提出期限は「開業から1か月以内」と決められています。期限を守るように注意しましょう。
企業に勤めていた時は社会保険料のうち「厚生年金」として会社の給与から天引きされていたはずのお金があります。しかしフリーランスになると「国民年金」を自分で支払う必要があります。手続は居住している市区町村の役場で行います。年金手帳が手元にある場合は忘れずに持って行きましょう。紛失してしまった場合は、年金事務所に行くと即日発行してもらえますので、まずは年金事務所を訪ねてみましょう。
企業に勤めている労働者は、就職をした時に会社を通して自動的に社会保険に加入しています。健康保険・雇用保険などに加入していた人は、まずは脱退の手続きをする必要がありますので居住地の市区町村の役場に行きましょう。その後「国民健康保険」に加入することになるのですが、会社を辞めてから2年間の期限内は以前の会社の健康保険に加入し続けることも可能です。健康保険料は企業と折半して支払っていますので、フリーランスになって継続をする場合は企業の支払い分も自分で払うことになります。支出が増えますので注意が必要です。
フリーランスとして働くためには「税金対策」が大変重要になります。まず基本的な税金対策として確定申告を「青色申告」で行うという方法があります。確定申告の時期は2月中旬から3月中旬になります。一般的な「白色申告」よりも控除額がかなり多くなりますので、青色申告にすることをおすすめします。ただし控除額が多い代わりに自分で収支を管理して複式簿記を提出する必要がありますので、注意が必要です。青色申告をするためには「青色申告承認申請書」を用意する必要があります。開業届と一緒に提出すると、税務署に行く手間が一度になりますので面倒がなくて良いでしょう。